ハイブリッド型(HIT型)太陽電池モジュールについて知るなら「えこそら」

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太陽光発電のえこそらトップ > 用語集 > ハイブリッド型(HIT型)とは?

ハイブリッド型(HIT型)太陽電池モジュールとは

ここでは、ハイブリッド型(HIT型)太陽電池モジュールについて詳しくご説明していきます。ハイブリッド型(HIT型)の導入を検討されている方は、ぜひ参考にしてください。

ハイブリッド型(HIT型)とは

ハイブリッド型(HIT型)とは、結晶シリコンとアモルファスシリコンを積層した太陽電池モジュールで、結晶シリコン型と比較すると変換効率が高く、高温でも変換効率が低下しにくいなどの特長を持っており、住宅用に販売されている太陽電池モジュールとしては最高水準の変換効率を誇っているため、とても人気がある製品です。

「HIT」とは「Heterojunction with Intrinsic Thin-layer」の頭文字から来ており、「Heterojunction」はアモルファス(非晶質)と結晶との接合を意味し、「Intrinsic」とは「真性=i型半導体」、「Thin-layer」 は「薄膜」の意味を表しています。

ハイブリッド型(HIT型)太陽電池モジュールは三洋電機が独自に開発したモジュールであり、商標登録もされています。

三洋電機の高い技術力と研究開発から生まれたハイブリッド型(HIT型)の発電効率の高さや省エネルギー、省スペース、省資源への貢献性などは世界中から評価されており、過去に様々な受賞を受けている、大変優れた製品となっています。

  • 1998年 第2回新エネ大賞資源エネルギー庁長官賞
  • 2003年 第3回太陽光発電世界会議(WCPEC-3)Best Paper Award
  • 2007年 第17回太陽光発電国際会議(PVSEC-17)Best Paper Award
  • 2009年 第24回欧州太陽光発電国際会議(24th EU-PVSEC)Best Paper Award
  • 2009年 第19回太陽光発電国際会議(PVSEC-19)Best Paper Award
  • 2009年 第19回日経地球環境技術賞
  • 2012年 米国電気電子学会(IEEE)IEEEコーポレートイノベーション賞

ハイブリッド型(HIT型)はまだまだ歴史が浅い製品で、価格も高価格のため住宅用太陽電池モジュールにおけるシェアはまだまだ多くありませんが、今後の技術革新によるコスト削減や発電効率の更なる向上が期待されており、今もっとも注目されている製品とも言えます。

ハイブリッド型(HIT型)のメリット

ハイブリッド型(HIT型)のメリットとしては、下記が挙げられます。

  • 発電効率が高い
  • 高温による出力低下が少ない
  • モジュール枚数を減らせるので住宅への負担が軽減される
  • セルの薄型化が容易
  • 両面受光が可能

ハイブリッド型(HIT型)は発電効率が高く、高温による出力低下も少ないという、単結晶シリコン型とアモルファスシリコン型の良い点を組み合わせたような特徴を持っています。

また、面積あたりの発電効率が高いため設置するモジュールの枚数を減らすことができ、住宅への負荷を軽減させることができます。太陽光アレイが軽量化されると、その分住宅の重心は下へと移動するので、耐震にも効果的という副次的なメリットが生まれます。

そして、セルの薄型化が容易なので製造コストを更に引き下がることも期待されています。

最後に、これは一般住宅用の太陽電池モジュールとして考える際にはあまり関係はありませんが、ハイブリッド型(HIT型)はその構造特性上、両面受光が可能となっており、裏でも発電をすることができます。

両面受光は、直接の太陽光はパネル表面で受けつつ、地面の反射光や周囲の散乱光を裏面で受けるといったことが可能となり、片面だけの発電よりも発電量をアップさせることができるため、産業用のメガソーラーなどで活用されています。

ハイブリッド型(HIT型)のデメリット

ハイブリッド型(HIT型)のデメリットとしては、下記が挙げられます。

  • 価格が高い

ハイブリッド型(HIT型)のデメリットは、何と言っても現状では価格が高い点です。面積当たりの発電効率はとても高いものの、出力あたりの単価は他のモジュールと比較してもっとも高くなっています。

発電効率が高く高温による効率低下も少ないので、温暖で日照量が多い地域にあり、屋根が狭い住宅などには適していますが、そうしたハイブリッド型(HIT型)の良さが活かせる住宅でなければ、初期費用を回収するまでの期間が長くなる可能性もあります。

ハイブリッド型(HIT型)の取り扱いメーカー

ハイブリッド型(HIT型)の太陽電池モジュールは三洋電気が開発した太陽電池モジュールですので、三洋電機とその親会社であるパナソニックが販売していますが、製造元は三洋電機となります。

三洋電機は2009年12月からパナソニックグループの一員となりましたが、ハイブリッド型(HIT型)太陽電池モジュールは、両社が手掛けた最初のコラボレーション製品となります。

また、HITではありませんが、同じく結晶シリコン型とアモルファス型を積層させた薄膜ハイブリッド型の太陽電池モジュールをカネカが開発し、販売しています。



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