太陽光発電ローン(ソーラーローン)のシミュレーション
太陽光発電ローンを組む上で気になるのは、太陽光発電システムを導入することで得られる電気代の削減や売電収入がローンの金利によってどの程度相殺され、最終的に太陽光発電システム導入費用の回収期間はどの程度伸びるのか、という点だと思います。
ローンを組む以上は利息も含めた支払いが必要になりますが、利息が発生するということはそのぶん太陽光発電システムの導入により得られる利益は減ることになります。
太陽光発電システムを導入する際にローンを組むかどうかの判断基準は、まさにその部分にあると言えます。
「ローンを組んだ場合、本当に黒字に転換することができるのか。」ここをしっかりと検討しないと、せっかく無理をして借金をしてまで太陽光発電システムを導入したのに、いつまでたっても赤字から抜け出せない、ということになりかねません。
そうならないようにするためには、月々のローン返済額も含めて太陽光発電システムのシミュレーションを行うことが重要になってきます。
太陽光発電システムの発電量や売電収入のシミュレーションだけではなく、ローン自体の返済シミュレーションもしっかりとしておきましょう。
各金融機関のシミュレーションツールを利用する
各金融機関ではホームページ上でローンのシミュレーションツールを提供していますので、ローンの申し込みを検討している金融機関のホームページからシミュレーションをしてみましょう。
下記に、ソーラーローンを提供している金融機関のローン返済シミュレーションページをご紹介しておきます。
- 横浜銀行「お借り入れ・ご返済シミュレーション」
- 横浜信用金庫「ローン・シミュレーション(ご返済プラン)」
- 三浦藤沢信用金庫「返済シミュレーション」
- イオン銀行「返済額シミュレーション(ソーラーローン)」
- 鹿児島銀行「ローンシミュレーション」
- 埼玉りそな銀行「ローンシミュレーション」
- 山陰合同銀行「ソーラーシステムローン返済シミュレーション」
- 山梨中央銀行「ソ−ラーローン(ご返済プラン)」
- 西日本シティ銀行「ローンシミュレーション」
- 武蔵野銀行「ローンシミュレーション」
- 損保ジャパン・クレジット「シミュレーション」
- 川崎信用金庫「ローンシミュレーション」
- 三菱東京UFJ銀行「ネットDEリフォームローン返済額シミュレーション」
参考サイト
ローンのシミュレーションをする上で参考となるサイトもご紹介しておきます。ローンを検討している方はぜひ参考にしてみてください。
- 「keisan.casio.jp 生活や実務に役立つ計算サイト」: 計算機のカシオが運営している計算サイトで、ローンの条件を入力するだけで返済総額や利息分などをすぐに把握することができます。
- 「イエマガ 太陽光発電のある家 その五 ローンを組んでも今買うべきか?」: ローンを組んでまで太陽光発電システムを導入するべきかどうかを、ソーラーローンの平均的な金利2.5%で計算したときの10年ローン、15年ローンのモデルシミュレーションをかなり分かりやすく表示してくれています。
サイト内では経済効果を考えるとローンは避けるべきというアドバイスがされていますが、シミュレーションがとても具体的なので、説得力があります。
もちろん、発電量やローン金利、返済ペースなどは個人差がありますので、ローンを組むことは絶対NGというわけではありませんが、ローンを検討されている方は念のため読んでおくとよいでしょう。
相談は専門家に
太陽光発電の発電量シミュレーションと同様に、ローンの返済プランも金融機関や契約内容によって異なってきますので、自分のケースの場合はどのようになるかについては専門家である金融機関に相談しましょう。
また、太陽光発電システムもソーラーローンも、10年~15年など長期間に渡るシミュレーションとなりますが、期間が長くなればなるほど、不確実性(リスク)は増加し、シミュレーションの精度は低くなりがちです。
太陽光発電システムの場合であれば買取価格は固定されていたとしても発電量はかなり不確定ですし、システム故障などがあれば想定外の費用が発生する可能性もあります。ローンについても、変動金利プランの場合は金利上昇局面においては最終的な返済金額が増えてしまう可能性もあります。
ソーラーローンは太陽光発電システムの導入にかかる高額な初期費用を抑え、経済的な負担を減らすことができるので魅力的な仕組みではありますが、現金購入する場合と比較して利息分の支出が増えることは確実です。
電気代の削減や売電収入があるからといって安易にローンを検討することなく、様々な不確実性も考慮した上で、慎重に検討・契約を進めることをおすすめいたします。