太陽光発電システムの普及率
最近話を聞く機会が増えてきた太陽光発電システムですが、住宅用の太陽光発電システムはどの程度普及が進んでいるのでしょうか?
下記は、平成23年度末における太陽光発電システムの都道府県別普及率と、都道府県別年間平均日照時間をまとめたグラフとなります。

※(普及率)=(導入件数)/(一戸建て件数)として計算
※太陽光発電システムの導入件数は一般社団法人新エネルギー導入促進協議会・一般社団法人太陽光発電協会(J-PEC)資料(2011年3月末)を参考に作成
※一戸建て件数は、総務省平成20年住宅・土地統計調査
※年間日照時間は国立天文台「理科年表」2000年次 都道府県別平年年間日照時間を参考に作成
上記のグラフを見ると、日本全体の普及率は3.6%となっています。
また、都道府県別の普及率は、総じて平均年間日照時間と比例していることが分かります。
積雪も多く、年間日照量が少ない東北地方や北陸地方は総じて普及率が低く、年間日照量が多い中部地方や九州地方は、総じて普及率が高くなっています。
太陽光発電システムの費用対効果を決める鍵となるのは、何と言っても日照量です。日照量が多ければ多いほど発電量は多くなるため、費用に対する発電効率は高まりますし、日照量が少なければその逆となります。
そのため、必然的に日照量が多い地域は太陽光発電システムの導入を検討する家庭が増える傾向にあるようです。
ちなみに、太陽光発電の普及率が全国でもっとも高いのは佐賀県で7.3%となっており、もっとも低いのは北海道で0.9%となっています。
こうしてみてみると、年間日照時間が短い地域はそうでない地域と比較してどうしても発電量が少なくなってしまうので、太陽光発電には不利だと考える方も多いと思いますが、必ずしもそうだとは限りません。
例えば、北海道や東北地方などは、年間日照量は少ないものの、気温が低いため、発電効率は落ちにくいというメリットもあります。
また、実際の発電量や発電効率については、その住宅の周辺環境や高度、屋根の形、向きなど様々な条件によって大きく変わってきますので、日照時間だけにとらわれることなく、実際に自分の自宅の場合であればどの程度の発電量が見込め、どの程度の期間で初期費用の回収が見込めるのかを個別にシミュレーションしていくことが重要です。