太陽光発電システムの仕組みと装置
ここでは、太陽光発電システムの仕組みと、太陽光発電システムに必要となる装置についてご説明していきます。
「太陽光発電」と聞くと、屋根の上にソーラーパネルが乗っている光景を思い浮かべる方が多いのではないかと思いますが、実際にはあのソーラーパネルを屋根に設置するだけでは、太陽光から発電した電気を利用することはできません。
それでは、太陽光から発電した電気を家庭で利用するために、太陽光発電システムはどのような仕組みになっているのでしょうか。
太陽光発電システムに必要となる装置
太陽光発電システムには大きく分けて住宅用と産業用の2つのシステムがあり、仕組みも大きく異なっていますが、ここでは住宅用の太陽光発電システムの仕組みをご説明したいと思います。
住宅に設置する太陽光発電システムには、一般的に下記の装置が必要となります。
各装置の詳細については用語説明を参考にして頂ければと思いますが、太陽光発電システムは、皆さんが良く目にすることが多い太陽電池モジュール(ソーラーパネル)以外にも、様々な機器・装置があって初めて利用することができるシステムなのです。
太陽電池モジュール(ソーラーパネル)
光エネルギーを直接電力に変換する装置で、「ソーラーパネル」とも呼ばれます。皆さんがよく目にする、屋根に設置してある青色・黒色をしたパネルのことです。
架台
太陽電池モジュールを屋根に設置する際に、パネルを支える役割を果たす骨組みのことを指します。
接続箱
太陽電池モジュールのブロックからの複数の配線をまとめて、パワーコンディショナに接続するための装置のことを指します。
パワーコンディショナ(パワコン)
太陽電池モジュールが発電した電力を、直流電力から家庭で利用できる交流電力へと変換する装置のことを指します。
分電盤
住宅で使用する照明やコンセントなど各機器へ電気を供給する役割を果たし、電気を安全に使用するための漏電遮断器(漏電ブレーカー)や配線用遮断器(安全ブレーカー)などを一つにまとめた装置のことを指します。太陽光発電では、家庭用・売電用・蓄電用などに配電する役割を果たします。
電力モニタ
発電状況や消費電力状況が一目で分かるモニタのことを指します。設置型の製品もあれば、ワイヤレスの製品なども出てきています。
太陽光発電システムの仕組み
上記の装置と太陽光発電の仕組みを分かりやすく図にすると、下記のようになります。

※Wikipedia「太陽光発電」より引用
屋根に降り注いだ太陽光は、屋根に設置した太陽電池モジュール(ソーラーパネル)によって直接電力に変換されます。
設置するモジュールは複数のブロックに分かれていることが通常ですので、複数の配線を通じて発電された電力は接続箱にまとめられ、接続箱を経由してパワーコンディショナへと供給されます。
パワーコンディショナは、直流の電力を交流に変換し、電力を家庭内で使用できる形へと変換します。
交流へと変換された電力は配電盤を通じて、家庭内、売電用、又は蓄電用へと電力が振り分けられます。
このような各装置による一連の仕組みを太陽光発電システムと呼びます。太陽光発電は、ソーラーパネルを屋根に設置するだけではないということがお分かりいただけるのではないかと思います。